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GRANTA。

GRANTA 71 "Young British Novelists 2003"には20人の作家が選出されている。
もともとトップバッターに据えられているサラ・ウォーターズの短編が読みたかっただけなのだが、このたびデイビット・ミッチェルの名前を見つけて早速読んでみて、これがやはり面白かったわけ。そんなわけでもうちょっとこの短編集と真剣に付き合ってみようと思う。10年に一度あまれるこの"Young British" シリーズに選出されることは、おそらく小説家にとって相当なステータスになるだろうことは想像に難くない。10年前、20年前のラインナップを眺めても、そうそうたる大御所の名前が延々と連なっているのだ。編集者のイアン・ジャックによると、出版社やエージェントから推薦のあった、139人の「40歳未満」の小説家の中から20人の粒よりを選出したとのこと。20人の小説家を選出するのは、これは相当大変だったに違いなく、イントロはひたすらその苦労話が書き連ねられている。一人一人の選出の理由まではかかれてはいないが、やはりサラ・ウォーターズは別格みたいで、「だっておもしろいんだもん!!」とでもいうような理由付けに見える。それはそうと同じような企画を日本でぶち上げてみたらどんな感じになるのだろうか。あるのかもしれないが寡聞にして僕はその存在を知りません。知ってたら教えて。ジャンルを純文学に固定してしまったら相当面白くないことになってしまうに違いない。"Young British"に選出された作家のうち、6割が"Oxbridge"(オックスフォード、ケンブリッジ)出身とのこと。なんていうか正しい意味で学歴社会な感じがする。日本でいうと早慶出身が文学賞総なめ、みたいな。編集者もこの点は、フェアじゃないかもってけっこう意識してて、選考委員のOxbridgeの割合はかつてより半減してるから、後輩がかわいいってわけじゃないのです、ごめんやけどゆるしてちょ、てな感じ。3割弱が、イングランド出身ではない作家、そして、いかにも現代イギリス文壇だなぁと思ったのは、移民二世の作家の割合が25%を占める点。かつての帝国の遺産がこんなところに。日本だったらなかなかそうはいかないかも。「アイヌ的」、「沖縄的」あるいは「在日的」文学が目に見える形で文壇の「今」を代表する、なんて形にはなかなかならないだろう。ポスコロなんて言葉が出来上がってから随分経つとは思うのだけれども。とまれ、"Young American Novelists 2007"が出ていたのを思い出し、発注をかけてみました。僕的には"Young American"といわれたら、パワーズ、エリクソン、ミルハウザー、ダイベックなんていかにも柴田元幸若島正な感じのラインナップが思い浮かびますが、そんな感じではどうもない模様。楽しみにしてみます。
by vanitas-vanitatum | 2007-08-23 07:41 |
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