宇治をさ迷い歩くサラリーマンかける5。
肌を刺すような日差しに耐え、彼らが求めるものは、地ビール。
この山道を登りきったら、きんきんに冷えたビールが俺たちを待っている。
天ヶ瀬ダムのすそに立ち、周りを見回す。
期待していた光景はなく、立ちすくむ彼ら。
彼らの眼前には、長い長い坂道と、その先に見える森が。
やめとくか。
ああ。俺たちの求めるものはここにはない。
戻ろう。
「え、Sさん、その坂を上ったらビール売ってるんですよ?」
「ってか、普通にここからバスが出てたりしますが。」
あっさりとそんなことを言われてしまいました。
結論。
ヘタレ、よくない。